超人気店「こうかいぼう」3年ぶりの味

 東京・門前仲町で行われる忘年会へ。久しぶりの門仲! 開始時間まで少々時間があったので、村長は深川不動尊から富岡八幡宮周辺をブラ歩き。池波正太郎や藤沢周平の世界が頭の中で回転し始める。ふと、ラーメンの行列店「こうかいぼう」に立ち寄りたくなった。「こうかいぼう」の女将は元気かな。なぜか素浪人気分。よく考えたら、前回来たのは約3年前。
           こうかいぼう① 
       都内有数のラーメン(東京・門前仲町)

午後3時ちょい前だったので、行列はなかったが、10席ほどのカウンターは埋まっていた。奥の小さなテーブルがたまたま空いていて、清楚な美人女将が「相席ですみませんが、よろしかったら」と村長を誘導した。脇差しを横に置いて「もちろんです」と村長。脇差とはむろんペンである。券売機は置いていない。支払いが後というのもこの店のポリシー。
           こうかいぼう③ 
           シンプルな店内

「こうかいぼう」は2001年に店開き。化学調味料を一切使わず、素材と作り方にこだわった店主の麺づくりは人気を集め、あっという間に都内でも有数のラーメン店にのし上がった。奥さんとの二人三脚。人気が出ても易々と店を広げない。人気が出ても驕り(おごり)がない。こういう店は貴重である。
           こうかいぼう② 
           シンプルなメニュー

村長は定番の「らーめん」(650円)を頼んだ。
「わざわざ雨の中をおいで頂き、ありがとうございます」
来る客来る客にこんなセリフを丁寧に出す。3年前とまったく変わらない。
           こうかいぼう④ 
           3年前と変わらない

12分ほど待って、いい匂いとともに「らーめん」がやってきた。美濃焼きの大きいどんぶり。その中に「こうかいぼう」の世界が旨そうに広がっていた。普通のチャーシューの2倍はありそうな、ピンク色の、きれいなチャーシュー。角材のようなメンマ、刻みネギ、海苔。その下の白濁したスープ、黄色みの強い中太麵・・・それらが整然と配置されていた。変わらないことの感動。
           こうかいぼう⑤ 
           ひとつの頂点?

まずはスープ。豚骨と鶏ガラ、それに野菜、煮干しなどから取った出汁に天然塩を加えたスープは量が少なめ。だが、ひと掬いを口中に運ぶと、自然な旨味が舌の先から内臓にまで染み入ってくるよう。濃厚で奥深い味わい。むしろ、物足りないほどの優しい味で、店主の「みそ汁のように毎日食べれるラーメンを作りたい」というポリシーの結実であることがわかる。
           こうかいぼう⑦ 
           飽きないスープ

所々に浮いているのは魚粉かと思ったら、「いえ、魚粉は入れておりません。それは節なんですよ」と女将。どうやら鰹節のようだ。それがいいアクセントになっている。

麺は中細ストレート麵で、これだけは3年前とやや違った食感。女将に聞くと、「はい、麵だけ今年の8月に少し変えました。ストレート感を強くしました」。その分、のど越しがすっきりしたが、村長は複雑な気分。以前の方が素朴でもっちり感が強く、スープがよく絡まっていたと思う。そこが少々残念だが、これはこれで悪くはない。
           こうかいぼう 
           中細ストレート麵
           こうかいぼう10 
           チャーシューの存在
           こうかいぼう⑥ 
           メンマの存在

チャーシューは相変わらず見事、色といい5~7ミリほどあろうかという厚みといい、柔らかな歯ごたえといい、文句のつけようがない。メンマもシャキッとした辰巳芸者(たつみげいしゃ)のようで美味。

ドンブリの底が見えるまでスープを飲み干し、後味を噛みしめる。相変わらず余韻がいい。美人女将に舌代を払うと、背中に一足早い春風が・・・。「またぜひお出でください」という雑味のない声。これが、「こうかいぼう」のもう一つの隠し味だと思った。


本日の大金言。

何も足さず何も引かずを13年続ける。驕(おご)らず、油断せず、丁寧に応対する。映画の中の高倉健のようなラーメン屋が下町に存在している。



                       こうかいぼう11 


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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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