元和菓子屋の手打ち中華そば

利根川を背にした 埼玉・羽生市はここ数年「ゆるキャラサミットの街」としても知られているが、さびれた中心街には「50円今川焼き」の甘太郎など古い昭和がそのまま点在する街でもある。孤独にタイムスリップしたいときにはこの街を歩くと意外な発見がある。中華料理「伊勢屋」を見つけたのもふとしたきっかけ。

ポンコツ車を駐車場に止めてから、その甘太郎で1個50円の今川焼きを買って、駅の方に向かうと、「純手打らーめん」の看板が見えた。街の中華屋さん。ちょうどお昼時。「伊勢屋」という和菓子屋のような店名で、人気店らしく地元の客が次々に入っていく。家族連れも多い。うむ。村長の好奇心がむくむくと動いた。
           羽生伊勢屋① 
           和菓子屋?中華屋?

店内はテーブル席と奥が小上がりになっていて、右手奥が厨房になっていた。中年女性が1人テキパキと動いていた。厨房には店主と奥さんらしい女性が料理作りに励んでいた。テレビが流れている。よき昭和の匂い。モロヘイヤ入りの「王様のワンタン」や「彩りニラレバ」、「チャーハン」なども人気のようだが、村長は看板の「純手打らーめん」が気になっていた。その「らーめん」(450円)を頼むことにした。
           羽生伊勢屋③ 
           昭和の値段
           羽生伊勢屋② 
           地元に愛されている

10分ほどで純手打ちの「らーめん」がやってきた。これが当たりだった。鶏ガラ出汁の透明な醤油スープ、平打ちの縮れ麺、煮チャーシュー、メンマ、海苔、ナルト・・・ラーメンというよりも正統派中華そばで、白い大きめの中華ドンブリも好感。うっすらと脂が浮いた醤油スープは淡泊な旨味がじんわりと滲み込んでくる。かすかにラードの匂い。
           羽生伊勢屋⑤ 
           うむという登場
           羽生伊勢屋④ 
           職人の気配
           羽生伊勢屋⑦ 
           自然な醤油スープ

自家製の手打ち麺はコシがあり、つるりとしたノド越しで、佐野ラーメン系だと思う。煮チャーシューも柔らかい肉感で悪くない。メンマが多めでシャキッとしている。昭和のよきラーメンに出会った気分。450円という値段も好感。
           羽生伊勢屋⑨ 
           自家製手打ち麺
           羽生伊勢屋10 
           どうだす?
           羽生伊勢屋11 
           煮チャーシュー

店名の由来を調べてみると、元々は和菓子屋だったようだ。それが昭和42年(1967年)、中華料理を始め、その後自家製の手打ちラーメンを始めたところ評判を呼び、メニューを広げていった。「伊勢屋」は和菓子屋時代の店名を引き継いだこともわかった。

子ども連れの家族が幸せそうにラーメンやカツ丼を食べている。その当たり前の光景が当たり前に存在している。かつてこういう時代があった。村長は時間旅行者のような気分になって、しばらくその光景を眺めていたくなった。

本日の大金言。

安くていい中華料理屋のある街はいい街だと思う。店主がフライパンを操る音、生活感のある笑顔、古くてもきれいなトイレ・・・いい中華料理屋は大事だ。



                      羽生伊勢屋12 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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