「たいめいけん」の特製ラーメン

 東京・日本橋の「たいめいけん」と言えば、池波正太郎も通った老舗洋食屋としてあまりに有名。村長にとっては敷居の高い店で、よほどの用がなければ立ち寄ることはない。ところが・・・。ここにラーメンの立ち食いコーナーがあることをご存じだろうか? 教えてくれたのは食通を自任するMだった。高級な洋食屋というイメージしかない村長にとって、それはちょっとした驚きだった。
            たいめいけん① 
            日本橋たいめいけん

ある会合に出席するために銀座に向かった際、ふと日本橋に寄ってみようと思った。午後3時過ぎ。小腹がすいていたので、「日本橋たいめいけん」でラーメンというのも案外オツでは?と思った。

でも、あの「たいめいけん」でラーメンだけ食べるなんてことがありなんだろうか? 

その昔、一度だけ2階で「たんぽぽオムライス」を食べたことがあるが、その時はビールも飲んでいる。

茅場町から歩いて、「日本橋コレド」の裏手にある「たいめいけん」に到着。確かに目立たないところに「ラーメンコーナー」があった。昼食時は行列だそうで、1杯が750円というのも好感。人けがない。ふと、表に回ってみた。老舗の洋食屋の風格がそこはかとなく漂っている。メニューが出ていたので覗いてみると、名物のオムライス(1700円)や「ハヤシライス」(1980円)などに混じって、特製ラーメン(750円)の文字が見えた。
            たいめいけん③ 
            ラーメン一杯でもOK?
            たいめいけん④ 
            貴重な時間・・・

1階が比較的カジュアルで、2階が高級と区分けされている。1階でもラーメンだけを頼むことができるのか、入り口でウエイターに聞いてみた。「ええ、どうぞ」と通される。うむ。時間が時間だけにダークブラウンのテーブル席は空席がいくつかあった。一番奥の席に座ってから「特製ラーメン」(750円)のみを注文した。奥が厨房になっていて、コック帽コック服姿の熟練シェフが4~5人見えた。奇妙なリッチ感。
           たいめいけん② 
         かようなメニューがあったとは・・・

10分ほどで白い磁器製のラーメンドンブリがやってきた。下に錫の皿が敷いてあった。いい匂いと湯気が立ち上ってくる。そのビジュアルに思わず唸った。食紅で縁どりされた大きめのチャーシュー! ぶっ太いメンマが6~7本、黒々とした海苔、さやえんどうが一つ、多めの刻みネギ、それらがキラキラと透明な醤油スープにゆったりと浮かんでいた。風格のあるどこか懐かしいラーメン! 
           たいめいけん⑤ 
           お待ち~ィ
           たいめいけん⑥ 
           ほぼ完ぺきな伝統

まずは白いレンゲでスープをひとすくい。あまりにまろやかで奥深い味わい。鶏ガラで取った出汁にブイヨンを加えているそうで、洋食屋たいめいけんならではの特製スープだとわかった。麺は細ストレート麺。自家製ではないそう。もう少しコシがあるのが好みで、ここだけが不満
           たいめいけん10 
           スープの美味
           たいめいけん⑨ 
           細ストレート麵
           たいめいけん⑧ 
           感動のチャーシュー
           たいめいけん11 
           こ、これは・・・?

今どき珍しい縁の赤いチャーシューは秀逸で、ヘンに柔らかくなくしかも固すぎず、肉自体が美味。一番感心したのはメンマ。太さと量も規格外だが、噛んだ途端、柔らかさときりりとした輪郭が絶妙で、もしメンマ界に格付けがあったら、これは東の横綱格だと思う。むろん村長の独断だが。

一滴残らずきれいに平らげると、しばらくいい余韻が口中に残った。「日本橋たいめいけん」が村長の中で敬遠リストから外れていた。

本日の大金言。

たかがラーメン、されどラーメン。ラーメンを大事にする高級洋食屋というものが確かに存在する。行列の時間帯を避ければ、ラーメン一杯が至福の時間になることもある。



                      たいめいけん12 


 
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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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