浅草「亀十」どら焼きの謎

 秘密会合に出席するために東京・浅草へ。開始時間までに時間があったので、夕暮れ時のそぞろ歩きを楽しむことにした。相変わらず青い目黒い目の外人観光客にあふれている。人力車の呼び込みも相変わらず。生き馬の目を抜く浅草、ここに来るとなぜか落ち着く。頭の中には小豆菓子。

ダメもとで雷門の通りを挟んで対面斜めに位置する「御菓子司 亀十」をのぞいてみた。これまで何度も名物「どら焼き」を買おうとしたが、いつも「売り切れです」。一日3000個しか作らず、それが朝から行列で、午後2時くらいには売り切れてしまう。1個325円(税込み)もするのに、ある意味で異常な人気が長年続いている。上映中の映画「あん」の余韻がまだ頭の中に残っている。
              亀十① 
              いつも行列の謎

村長は「日本橋うさぎや」のどら焼きが東の横綱だと思うが、「いやいや亀十がナンバーワンだ」というスイーツ好きの仲間も多い。日本橋うさぎやのどら焼きは210円。亀十のどら焼き人気は村長にとっては謎だった。正直に言うと、浅草という観光地ゆえのお上りさんミーハー人気だと思っていた。村長だってお上りさんだが。
              亀十1 
              中も順番待ち
              亀十② 
              1個325円ナリ

驚いたことに夕方4時半だというのに、「ありますよ」というお返事。売れなくなったのかと一瞬思った。行列は相変わらず。不思議だ。残り1個という奇跡。これは神様のイタズラか? すぐにゲット。ウマズイめんくい村に持ち帰り、翌日、二日酔いのクラクラ頭のまま、賞味することにした。
              亀十① 
              これは奇跡か?
              亀十② 
              デカい
              亀十③ 
              亀さん亀さん

渋茶を入れてから、目の前の亀十のどら焼きとにらめっこ。亀十は創業が大正末期で、浅草が最も活気があった頃。多分駄菓子屋の延長線上だったのではないか。その容姿がフツーのどら焼きとは違う。サイズがあのうさぎやよりもひと回り大きい。測ってみたら、110ミリ×120ミリ×30ミリ。およそきれいに仕上げようという職人の気配がない。焼きむらをむしろ前面に打ち出した手作り感。お前は一体どういう了見で、そんなひどい面をしてるんだい?
              亀十④ 
              文句ある?

セロファンを取ると、いい匂いが立ち上がってきた。皮は小麦粉と卵、それに膨張剤しか使っていない。うさぎやなどのようにハチミツを使用していない。手に取ると、しっとりしたふわふわ感が尋常ではない。二つに割ってから、ガブッと行くと、カステラ生地のような食感で、粘膜に密着してくるよう。新鮮な卵の風味。美味い。うさぎやとは違う、あまりに野暮ったい洗練。
              亀十⑤ 
              お上がり
              亀十⑥ 
              親亀の上に子亀
              亀十⑦ 
              皮の驚き

中のつぶしあんは量が少ないのに、風味が際立っていた。北海道十勝産大納言小豆を使用しているようで、その柔らかなふくよかさに感心。皮は両面焼かれていて、焼きむらが次第に「これは実は職人芸ではないか」と思われてきた。あばたもえくぼということわざもある。皮のデカさに比べてあんこの量の少なさが気にならない。絶妙なマジックとしか言いようがない。これが人気の秘密か。
              亀十11 
              あんこは多くはない

白あんもあり、それは今回はゲットできなかったが、次回は再チャレンジしてみたい。だが、1個325円というのはいくらなんでも高すぎると思う。総合力ではやはり日本橋うさぎやがナンバーワンだという思いは変わらない。むろん村長にとって、ということだが。たかがどら焼き、されどどら焼きの日々・・・。

本日の大金言。

二日酔いの朝のどら焼き。朝陽が渋茶に差し込んでくる。一体自分は何をしているのだろう? どら焼きはそんな疑問には答えようとしない。





                           亀十12 

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亀十よりうさぎやでしょ。
プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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