祇園よりまずは虎屋のかき氷

 台風直撃ニモマケズ、懐不具合ニモマケズ、ミンナニデクノボートヨバレ、食欲バカリの旅が始まった。祇園祭の真っ最中の京都へ。ちょうど宵山で山鉾の建つ四条烏丸周辺をぶらりぶらり。祇園囃子が流れ、ウマズイめんくい村の怪しすぎる一行は完全お上りさん気分。米旅行誌で2年連続世界の観光都市人気1位に選ばれただけあって、外人観光客がやたらに目立つ。
              祇園祭宵山② 
              祇園祭宵山

「虎屋一条店のかき氷は外せないですよ。それも宇治金時にしないとダメですよ。何、高すぎる? そんなアホな。夕飯を抜いてでも行かなきゃ、あんこ好きとは言えませんよ」
京洛グルメ先生は密命で東下りの真っ最中。多忙なのに、なぜか「虎屋のかき氷」を糸電話で勧めてきた。最近、イッヒヒヒが付かないのが寂しい。悩みが深いのかもしれない。
              虎屋2 
         ここから虎屋の歴史が始まった

虎屋は説明するまでもなく、日本の和菓子界の頂点に位置する老舗で、創業は室町時代。明治維新で天皇の東京遷都に伴って、明治12年に本店を赤坂御所そばに移転したが、もともとは京都御所近くに暖簾を構えていた。その元々の場所が一条店である。その石碑の前に立って、しばし遠い室町の世から信長・秀吉の時代へと思いを致そうとする。だが、カスカスの頭には「かき氷」がプカプカ浮いているだけ。暑さも影響している。
              虎屋1 
              京都の虎屋!

その裏手にある「虎屋菓寮」の暖簾をくぐる。5年前にリニューアルしたという室内は見事な庭園とゆったりした空間が素晴らしい。メニューを一通り見てから、村長は「氷あずき」(小倉餡入り 税込み1188円)を頼むことにした。数年前に、東京・銀座の虎屋で「宇治金時」は賞味している。村民2号は京洛先生お勧めの「宇治金時」(小サイズ 864円)を選んだ。
              虎屋③ 
              かき氷のメニュー

待ち時間は15分ほど。台風の影響で雨がぽつぽつ降り始めている。庭園の緑が素晴らしい。冷たいほうじ茶もひと味違う。待つ時間も舌代に入っている。シンプルなガラスの器に見事なかき氷が富士山となっていた。普通のかき氷の優に2倍のボリューム。和三盆を使った茶色い蜜が頂上からいい具合に流れ込んでいる。氷あずきに和三盆蜜を使うのは珍しい。一瞬にして、虎屋の凄味を感じた。
              虎屋④ 
              ええのう
              虎屋氷あずき  
              氷あずき、デカいのう
              虎屋宇治金時 
              宇治金時小サイズ
           
かき氷はどこかの人気店のように「〇〇の天然氷」などという表記は見当たらない。だが、スプーンでひとすくいして口中に入れた途端、その柔らかな歯触りと舌触りに改めて驚く。きめ細やかさと和三盆の奥深い甘み。このところ日光の天然水を使ったかき氷屋が急増しているが、そのふわふわ感とも違う。絶妙な柔らかさと表現するしかない。
              虎屋⑥ 
              氷の絶妙さ
              虎屋6 
              和三盆の蜜
              虎屋8 
              エロティックな小倉餡

その下に鎮座している小倉餡は、ねっとりとしていて、一粒一粒の皮の柔らかさとこしあんのバランスがとてもいい。甘さはかなり濃い。まるで虎屋の羊羹そのものの味わい。分量もかなり多めで、あんこ好きには申し分がない。 
              虎屋9  
              ねっとり感
              虎屋7 
              うむむ

「この氷はひょっとして日光の天然ものですか?」
感じのいい女性スタッフに尋ねてみた。
「近くの氷屋さんから毎日仕入れてるものです。関東の氷とは少し違うようですよ。冷凍庫から出して少し置いて、表面が溶けてきてから、削っているんです。昔からそうしてます」
              虎屋10 
              美味の海

小豆も丹波物を使っているようだ。冷たいほうじ茶を入れ替えてくれるタイミングも絶妙。
「宇治金時は小サイズで普通の盛り。宇治抹茶の蜜もひと味違う。京洛先生が勧めてくれたのがよくわかったわ。確かに安くはないけど、この雰囲気と味わいなら納得よ。さすが京洛先生、村長とは格が違うわ。これでしばらく晩飯は抜き」
「冗談じゃない。これから宵山を楽しんで、友人と『火の車』で宴会だァ。台風なんてどうってことないぞォ。エイエイオー!」
「この先が心配になってきたわ・・・」

本日の大金言。

祇園祭より虎屋のかき氷。京都の凄味。こういうぜい沢もたまにはいいかもしれない。



                           虎屋11 












スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

最新記事
カテゴリ
彦作のつぶやき
最新コメント
月別アーカイブ
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR