ワンダーな「まぜそば」と格闘

 まぜそばは折に触れて食べるが、今回は埼玉・大宮で見つけた仰天のまぜそばをご紹介しよう。お世辞にもヘルシーとは言えないので、食べるときにはある程度覚悟が必要。東口を下りて、大宮区役所裏手の通りをブラブラ歩いていると、黄色地に黒い文字で「ゴリラーメン」という店名が見えた。ゴリラーメン? あまりにシンプルな異質。どんな店主がいるのか、ムクムクと好奇心がわいた。入るっきゃない。
              ゴリラーメン 
              うむむの外観

午後1時過ぎ。ランチタイムの一戦を終えたけだるい余韻がカウンターだけの店内に漂っていた。そこに汗だくだくの店主が一人。ひと目見た瞬間、店名の理由がわかった。あのゴリラ―マンを連想させる風貌で、次の仕込みをしている最中だった。「いらっしゃいませー」外見と反比例して、声がかわいい。村長はその瞬間、好感を持った。
              ゴリラーメン① 
              メニューは少ない

メニューは「ラー」(700円)、「大ラー」(800円)、「まぜ」(750円)、など麺類は9種類ほど。ラーメンをラー、まぜそばをまぜ。そのコミック的な遊び心も悪くはない。券売機で「まぜ」(750円)を選んだ。12席ほどのカウンターの中央に腰を下ろした。

「トッピングがヤサイ、ニンニク、アブラ、タマネギ、チーズの中から二つ選べます」とゴリラーマン(失礼)。「ではタマネギとチーズを」と村長。待ち時間は長めで13分ほど。まずはそのビジュアルに圧倒された。中央に生卵の黄身がどっかと腰を据え、そのすぐ横に、厚さがゆうに2センチはありそうなドデカいチャーシューが2枚、ごろっと配置されていた。うむむ。豚バラチャーシュー。
              ゴリラーメン④ 
              ドカン

その下にはモヤシ、キャベツが控え、さらに焦がしタマネギ、鰹節、粒マスタードが脇役として配置されていた。溶けたチーズと刻み玉ネギの姿も見える。さらに驚くべきはその下の茹で上げられた麺。茶色っぽい平打ち極太麺がシュウシュウと音を立てているようだった。底にスープが潜んでいる。
              ゴリラーメン⑤ 
              チャーシューの圧倒
              ゴリラーメン⑥  
              爆発寸前

まぜそばはかき混ぜる必要がある。箸でぐわんぐわんとかき混ぜると、醤油系のいい匂いが立ち上ってきた。麺は軽く見積もっても300グラムはある。まずはひと口。ガツンと醤油系の濃い味が舌を襲った。粒マスタードやチーズ、鰹節の匂いが複雑に混じっている。極太麵はゴワゴワした食感で、デリカシーという言葉はここにはない。
              ゴリラーメン⑦  
              かき混ぜ開始

思ったよりもアブラアブラしていない。ストレートな和風のテイストさえ感じる。チャーシューはしっかり作っていて、思ったよりも柔らかい。だが、あまりに量があり過ぎて、どう反応していいのか、舌が迷っている。これは店名通り、ゴリラのラーメンではないか。微妙な味わいなど、ゴリラの前では必要はない。そのまま楽しめそう主張しているのかもしれない。
              ゴリラーメン⑨ 
              ゴワゴワ極太麵

二郎インスパイア系などと言われるかもしれないが、これはゴリラ系だと思う。味わいはバラバラで深みはない。いや、深みを求めてはいけないラーメンなのではないか? 格闘しながら、何とか完食にこぎつける。どっと水が飲みたくなった。水が美味い。生きてる幸せを実感する。ふと店主と話をしたくなった。
              ゴリラーメン11 
              水が欲しくなる

「すごいまぜそばだねえ。店は何年くらい?」
「3年です。ただのジャンクラーメンですよ。麺ですか? パンの小麦粉を使ってるんですよ。高級な小麦粉ではないので、その分、量でサービスしています(笑)」

Tシャツが汗で水をかぶったように濡れている。率直で意外な好青年。埼玉でも人気が上昇しているラーメン屋でもある。微妙な味わいを求める村長も、この店の前では「つべこべ言わずに食え」と言われている気がした。舌が醤油の濃さと粒マスタードやら何やらの爆撃でしびれたままである。久しぶりに食べることは格闘だ、という思いに襲われたのだった。

本日の大金言。

ラーメンもキャラクター勝負の時代に入ったかもしれない。店主の個性をウンチク抜きでストレートに出す。それがいいかどうかは客が決める。そのうちゴジラーメンとかキングギドラーメンなども出てくるかもしれない。





                          ゴリラーメン13 








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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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