火花も負ける?吉祥寺の「茶房サンド」

 久しぶりに東京・吉祥寺へ。「いせや総本店」で友人たちと小宴会が目的だが、村長にとっては懐かしい場所でもある。ウマズイめんくい村を開くずっと以前に住んでいた場所。早めに行って、井の頭公園をブラブラ。大道芸人がパフォーマンスを繰り広げていたり、若者がミニコンサートを楽しんでいたり・・・昔とそう変わらない。
              井の頭公園 
              井の頭公園

芥川賞を取った又吉直樹「火花」の舞台の一つが吉祥寺で、そのハーモニカ横丁にも足を伸ばす。ここは村長がよく通っていた頃とすっかり変わっている。戦後の匂いのする迷路は同じだが、今どきの店が増えていた。午後1時過ぎ、遅めのランチを取ろうと、センサーをフル動員したが、ビビビとくる店がない。

東急の裏手に入る。人通りが少なくなる。昔からこの一帯はいい店が多い。村長がよく行った「葡萄屋」もそのまま。財政事情がひっ迫しているので、葡萄屋は指をくわえたまま、通り過ぎる。腹の虫がわめき始める。Uターンして東急のちょうど真裏あたりで、村民2号の足が止まった。「茶房 武蔵野文庫」という看板。うむ。ここはあの宮崎駿監督も通った喫茶店ではないか?
              武蔵野文庫① 
              むむむ
              武蔵野文庫 
           立ち止まる(茶房武蔵野文庫)

店構えがいい。クラシカルな匂い。店内はダークブラウンを基調にしていて、伊万里の流れを汲む小石原焼の陶器がいい具合に置かれている。油絵や井伏鱒二の書も飾られている。左手がカウンターになっていて、右手がテーブル席。スタッフは初老のマスターと女性2人。BGMはクラシックが流れていた。
              武蔵野文庫③ 
              吉祥寺文化?

「気に入ったわ」
村民2号が奥のテーブル席に腰を下ろすなり、満足そうにつぶやいた。メニューの中から、村長は「茶房サンド」(700円)、村民2号はこの店の名物「カレーセット」(サラダ、コーヒー付1200円)を頼んだ。村長もコーヒー(550円、セットにすると100円引き)を頼むことにした。
              武蔵野文庫② 
              メニューに釘づけ

13分ほどで、小石原焼きの大皿に盛られた「茶房サンド」がやってきた。オリジナルのカレーツナサンドで、それが4つと、さらにハムサンドが同じく4つ。カレーツナはツナとマヨネーズ、カレー粉、それに細かく刻んだキュウリを合わせたもので、ツナのボリュームが凄い。ポテトサラダが添えらていた。
              武蔵野文庫3 
              茶房サンド
              武蔵野文庫2  
              いい景色

ガブリと行くと、スパイシーな風味が立ち上がってくる。ツナと冷たいキュウリが暑さでバテ気味の舌に心地いい。パンがしっとりしていて、すべてに丁寧さが伝わってくるような美味。バターとマスタードの香りがほのかに漂う。ややもすると、カレーのスパイシーがツナの風味を上回る。ツナ好きの村長にとっては微妙な絶妙だが、これはこれで悪くはない。できれば、カレー抜きのツナも組み入れてほしいが。
              武蔵野文庫⑤ 
           カレーツナのボリューム
              武蔵野文庫6 
              たまらない!

ハムサンドは薄切りのハムが3~4枚ほど層になっていて、柔らかでしっとりしたパン生地と相性がいい。ハムの風味、敷かれたレタスの鮮度もいい。すっかり平らげると、かなりの満腹感。
              武蔵野文庫⑧ 
              ハムサンド

「カレーは当たり。でっかいジャガイモとチキンのかたまりが本格的なルーとともによく煮込まれていて、茶房とは思えない味だわ。ボリュームがこちらも凄い。コーヒーもかなりのレベルで、すべてが気に入ったわ。さすが吉祥寺。もう一度、期限付きでこの街に住みたいわ」
              武蔵野文庫5 
              恐るべきカレー

「ここは30年ほどの歴史だけど、その前が驚き。知る人ぞ知る『茶房 早稲田文庫』の流れを汲む店なんだよ。カレーもその時のレシピのまま。旨いはずだよ。井伏鱒二や五木寛之、それに最近では大ヒットする前の宮崎駿も食べていたようだ」

「こういう茶房は少なくなってきているだけに、貴重だわねえ。ハーモニカ横丁もいいけど、吉祥寺文化は奥が深いわ」
「その通り!もう一つ言いたい。若者よ、『小さざ』とか『さとう』のメンチばかりに並ぶんじゃないぞ」
「あれっ、さっき小さざの最中を買ったのは誰だったけ?」
「・・・・・」

本日の大金言。

吉祥寺は若者が住みたい街人気ナンバーワンだそう。その気持ちはわかるが、まずはスマホの電源を切って、自分の足で街を歩いてみるのも一考だと思う。


                           武蔵野文庫10 


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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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