「煮干しラーメンの新星」に並んでみる

 久しぶりに麺類シンジケートのメタボ男からメールがきた。煮干しラーメンの旨い店で、「ひょっとして煮干しラーメンでは埼玉で一番うまい」と興奮気味に書いてきた。「行列がすごいから、覚悟して行ってください。イラついてはダメです」と余計なひと言まで付いていた。場所は埼玉・北上尾・・・ほなら、行ってみまひょか。ポンコツ車に飛び乗った・・・つもりがコケそうになってしまった。

国道17号線(中山道)をひた走り、県道87号線で伊奈方面に向かうと、すぐにそれらしい店が見えてきた。正午前なのに駐車場は一杯で、何とか車を止めると、行列が見えてきた。一軒家で、「中華そば よしかわ」という柿色の日除け暖簾。いかにもだが、悪い雰囲気ではない。行列はざっと14~5人か。調べてみたら、オープンしてまだ一年ちょっと。
               よしかわ1 
               煮干しラーメンの新星
               よしかわ① 
               正午前にこの行列

店先に「先に食券を買ってからお並びください」と書いてある。「煮干し専門店 自家製麺」という文字も見えた。ふむ。指示に従って、発券機で定番の「煮干しそば(白)」 (税込み680円)を選んだ。煮干しそばには「黒」もある。かえし(醤油)に白を使っているか黒を使っているかの違いのようだ。メニューはその定番の他に「煮干ししじみそば」とか「秋限定鯖の中華そば」など結構バラエティーに富んだ構成となっている。
               よしかわ③ 
               煮干しがいっぱい

25分ほどの待ち時間でようやくカウンター席へ。店内はこじんまりとしていて、明るい木造り。カウンター席の他にテーブル席も4つほどある。煮干しは片口イワシなど4種類使っているとか、スープは化学調味料は使っていないとか、麺は国産の全粒粉をブレンドとかあれこれ説明書きが張られている。さらに7~8分待つと、ようやく「煮干しそば(白)」がやってきた。おおおっ、目が点になりそうだった。
               よしかわ⑤ 
               うむむの登場

中央に生ハムのようなピンク色のチャーシューがバラの花弁のように陣取り、それを取り囲むように白い鶏チャーシューが1枚、幅広のメンマが2本、半熟の煮卵、玉ネギ、三つ葉、それに大きな海苔。スープは透明な白だしスープで、そのすぐ下に小麦色のストレート中太麺がどっしりと横たわっていた。湯気とともに煮干しのいい匂いが鼻腔に侵入している。ふむ。
               よしかわ⑥ 
               コショウをパラリ

村長がこれまで食べた煮干しラーメンの雄「麵屋伊藤」(東京・赤羽)の恐るべきシンプルさとはまた違った構成。まずはスープ。煮干しの臭みがほとんど感じられない、きれいで穏やかな味わい。高レベル。麺は「麵屋伊藤」の食感に近い、ゴワゴワとした低加水麺で、その腰の強さがグッド。食べている間も伸びることがなかった。
               よしかわ⑦ 
               絶妙なスープ
               よしかわ⑧ 
               うむむのチャーシュー
               よしかわ2 
               鶏チャーシュー

中央の生ハムのようなチャーシューは幾重にも重なっていて、食感も柔らかい。ほのかな味付けも悪くない。鶏チャーシューは普通。メンマも煮卵もいいレベル。だが、食べ進むうちに次第に物足りなさが出てきた。薄味でじんわりと旨いし、この値段でこれだけの素材と味を出し、文句のつけようがない。ひょっとしなくても埼玉で一番かもしれない。それなのになぜ? この感覚は東京・門前仲町の超人気店「こうかいぼう」と共通していることに思い至った。
               よしかわ12 
               麺の凄味
               よしかわ10 
               メンマも秀逸

無化調、素材のこだわり、作り方の生真面目さ。すべてが優等生で、どこかいい意味での不良っぽさがない。この物足りなさは村長の個人的なものだが、ジグソーパズルでいうと、最後の一枚が欠けているような気分。ひょっとして村長の舌が化学調味料に毒され過ぎているのかもしれない。村長は9割8分の満足感で箸を置いた。あまり関係ないが、秀才だった小保方晴子さんがどうしているか、気になる。

本日の大金言。

説明をしないとビジネスが成り立たない時代。そのため一生懸命説明する。その対極にあるのが余分な説明を控える職人の世界があると思う。食べて味わってどう感じるかがすべて、というのはもう古いのかいな?



                           よしかわ13 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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