あの「ペリカンの食パン」に辿り着く

 東京・浅草でもう一つの狙いは「ペリカンの食パン」を手に入れること。浅草では「ペリカン」といえば、手に入りにくい絶品の食パンの店として知る人ぞ知るパン屋さん。このところパンにもハマっていることもあり、「富士」で天丼を賞味した後、寿町まで大急ぎで歩いた。ぎっくり腰が止まらない。
              ペリカン① 
              パン屋とは思えない

店はパン屋というよりも街のクリーニング店のようなあまりにシンプルな店構え。店の前におばさん客が数人いたので、聞いてみると、「もう売り切れたみたいよ」とあまりの反応。サン・トワ・マミー状態になりかかる。思い切って店に入ってみると、右側に長い板棚が続いている。奥が工場のよう。普通にイメージするパン屋さんとはまるで違う。長い棚には袋に入った、多分予約客の食パンがズラリと見えた。女性スタッフが5~6人ほど忙しそうに工場と店内を行ったり来たりしていた。
              ペリカン⑤ 
          店内もパン屋とは思えない
              ペリカン② 
            シンプルすぎるメニュー
                                 ペリカン 
                               サン・トワ・マミー

「あのう、もうお終いですか?」
「ええ。お終いです。でも、午後3時半に食パン1斤と2斤だけでしたら焼き上がります」
「それ予約できますか?」
「はい」

ツイてる。ぎりぎりセーフ。食パンは1斤380円(税込み)、2斤760円(同)也。2斤を予約した。ちなみにメニューは角型食パンと山型食パン、それにロールパンしかない。恐るべきシンプル。約2時間後に食パンを受け取る約束をして、ようやく浅草の目的をほぼ終えたのだった。それからいろんなハプニングがあったが、長くなるのでカット。
              ペリカン① 
              グッモーニング!

翌日朝、ウマズイめんくい村のテーブルの上に「ペリカンの食パン」が輝いていた。パンナイフはいつものように、みい子さんからいただいた燕三条のスグレ物パン切りナイフ。こちらも朝陽に輝いている。

ペリカンの1斤は普通の食パンよりも小ぶりで、その分長い。袋を開けると、小麦とイーストの香ばしい匂いが立ち上がってきた。これだけでいい食パンだとわかった。手に取ると、ズシリとした重さ。切り始めると、パン生地の密度としっとりとしたもっちり感が伝わってきた。
               ペリカン③ 
           ただ者ではない?これで1斤
               ペリカン⑤ 
               香りと密度
               ペリカン⑥ 
               伸びやかな大地

まずはトーストせずにバターを付けて食べてみる。パン好きの村民2号が「密度が全然違うわ。しかもふんわりしていて、小麦の風味といい、これは私が食べた食パンの中でもベスト3に入る」いつもの辛口コメントがない。値段も安くはないが、それに見合った美味さで、密度とふんわり感、それでいてみずみずしいもっちり感がぎゅっと詰まっている感じ。村長手づくりのあんこと一緒に食べると、ため息が出そうになる。脳内エンドルフィンが踊り始める。

さらにトーストしてみる。これが当たり。外側のカリッとした食感は只事ではない。中の生地のフワフワもっちり感との対照が際立っている。余分な添加物は使っていないようだ。
              ペリカン⑧ 
              トーストしてみる
              ペリカン⑨ 
              圧倒的な表面
              ペリカン10 
              味な股裂き?
              ペリカン12 
              最後はこれ

「バターを使っているようね。トーストしたらわかったわ。小麦粉は国産かしら?
「いや、店のスタッフに聞いたら、カナダ産らしいよ。聞いてもなかなか教えてくれなかったけど、『国産ではない』というので、『カナダ産?』とカマをかけたら、渋々頷いていたから(笑)。カナダ産もいい小麦粉だよ」

「食パンだけでこれだけの人気なんだから、ヘンなオッサンに教えるわけないでしょ? 他にもきっと秘伝とか企業秘密があるわよ。取材記者失格だわ」
「もう失格してるよ。創業は1949年、昭和24年で、親子3代で理想の食パンづくりに励んでいる。食パンだけでも1日500本は作るそうだ」
「へえ、500本! それがすぐに売り切れちゃうとはビックリね。今度は山型とロールパン買ってきてよ。何なら今すぐでもいいわよ。コーヒー入れて待ってるから」
「・・・・・・」

本日の大金言。

たかが食パン、されど食パン。観光スポットから離れた浅草にはいい店がまだまだ潜んでいる。中心から外側へ。



                           ペリカン14 



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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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