から揚げ名店の絶妙「やきとり丼」
兜町秘密ペンクラブの仕事で東京・茅場町へ。ちょうどランチタイムの終盤。今ならひょっとして、「やきとり 宮川」の行列がピークを過ぎているかもしれない。これまで何度か試みたが、いつ行ってもランチタイムは大行列で、村長にとっては鬼門の店の一つだった。1時半で暖簾を下げてしまう。
いつも行列(東京・茅場町三丁目)
「宮川」といえば、うなぎの暖簾だが、ここは昭和24年(1949年)創業の焼き鳥専門店。元々は国産鶏肉卸問屋だった。鶏肉の旨さを一番よく知っているプロフェッショナルの店で、よくある「比内地鶏使用」とか「名古屋コーチン使用」などという表示はしていない。このあたりの粋さは、築地「ととや」などと共通している。私見だが、名店は余分なものを飾り付けない。
いい暖簾
午後1時過ぎ。ぎりぎりセーフ。それでも店の前には6~7人並んでいた。寒風の中を15分ほど待って、店内へ。テーブル席とカウンター席。超満員。カウンター席は年季の浸みこんだ白木の一枚板で、その一角に腰を下ろす。対面が板場になっていて、熟練の板前がここの名物「から揚げ」を次々と揚げていた。食欲をそそるいい匂いが鼻先でワルツを踊っている。
ランチメニュー
村長はへそ曲がりなので、ほとんどの客が頼む「から揚げ定食」(税込み880円)は止めて、「やきとり丼」(税込み830円)を頼むことにした。すぐに「鶏スープ」とお茶が来た。4~5人いる女性スタッフの動きと対応がとてもいい。目の前で繰り広げられる調理と大鍋で揚げる様子、やきとりを焼く職人さんの光景は見ているだけで心が躍る。
まずは鶏スープ
15分ほどの待ち時間で、「やきとり丼」がやってきた。見事な焼き色の世界。レバ(ここではレバーとは言わない)1本分、砂肝1本分、ねぎま1本分がドンブリを覆い尽くしていた。いずれも醤油ダレ。鶏スープがまた来たので、「さっき来ましたよ」と言ったら、「いいんですよ、サービスです」とのお返事。この鶏スープは奥深い、穏やかな塩味で旨い。ほのかに胡椒の香り。先日、埼玉・川越で食べた極上親子丼に付いてきた鶏スープよりも旨味が1ランク上。
おおおの登場
ご飯が見えない
心躍るか
七味唐辛子をパラリと振ってから、まずはレバを口中へ。鶏肉は鮮度のよさが重要なポイントだが、それがレベル以上だとすぐにわかる。レバの臭みはほとんどなく、むしろジューシーと言いたくなるボリュームと風味。
レバの鮮度
続いて、箸はねぎまへ。多分胸肉ともも肉で、こちらも鮮度のよさが噛んだ途端わかる。鶏の種類はわからないが、国産鶏を朝締めしたものを使っているのではないか。焼き具合がちょうどよい。ネギを焼き過ぎていないのも好感。
ねぎまの滴り
砂肝の歯ざわり
日本の未来?
砂肝はコリコリ感が特長だが、それがマックスに近い。炊き立てのご飯はほどよい柔らかさで、タレのかかり具合もほどよい。間に敷かれた海苔の風味がやきとりとご飯の恋愛を盛り上げる。ボリュームもある。総じて上質のやきとり丼で、830円という舌代も高くはない。行列店なのに店に驕りがない。次は夕暮れ時にふらっと来て「から揚げ」を食べたくなった。夕闇へ梅ほころぶや焼鳥丼
本日の大金言。
いい店ほど勘違いの気配がない。余分なものがない。対極は勘違いと余分な説明。裏に余分な強欲。どこかの国会はいい店か? 総務大臣様のテレビ局への脅しともとれる発言とテレビ局トップのチキンぶり。大丈夫か、ニッポン。

いつも行列(東京・茅場町三丁目)
「宮川」といえば、うなぎの暖簾だが、ここは昭和24年(1949年)創業の焼き鳥専門店。元々は国産鶏肉卸問屋だった。鶏肉の旨さを一番よく知っているプロフェッショナルの店で、よくある「比内地鶏使用」とか「名古屋コーチン使用」などという表示はしていない。このあたりの粋さは、築地「ととや」などと共通している。私見だが、名店は余分なものを飾り付けない。

いい暖簾
午後1時過ぎ。ぎりぎりセーフ。それでも店の前には6~7人並んでいた。寒風の中を15分ほど待って、店内へ。テーブル席とカウンター席。超満員。カウンター席は年季の浸みこんだ白木の一枚板で、その一角に腰を下ろす。対面が板場になっていて、熟練の板前がここの名物「から揚げ」を次々と揚げていた。食欲をそそるいい匂いが鼻先でワルツを踊っている。

ランチメニュー
村長はへそ曲がりなので、ほとんどの客が頼む「から揚げ定食」(税込み880円)は止めて、「やきとり丼」(税込み830円)を頼むことにした。すぐに「鶏スープ」とお茶が来た。4~5人いる女性スタッフの動きと対応がとてもいい。目の前で繰り広げられる調理と大鍋で揚げる様子、やきとりを焼く職人さんの光景は見ているだけで心が躍る。

まずは鶏スープ
15分ほどの待ち時間で、「やきとり丼」がやってきた。見事な焼き色の世界。レバ(ここではレバーとは言わない)1本分、砂肝1本分、ねぎま1本分がドンブリを覆い尽くしていた。いずれも醤油ダレ。鶏スープがまた来たので、「さっき来ましたよ」と言ったら、「いいんですよ、サービスです」とのお返事。この鶏スープは奥深い、穏やかな塩味で旨い。ほのかに胡椒の香り。先日、埼玉・川越で食べた極上親子丼に付いてきた鶏スープよりも旨味が1ランク上。

おおおの登場

ご飯が見えない

心躍るか
七味唐辛子をパラリと振ってから、まずはレバを口中へ。鶏肉は鮮度のよさが重要なポイントだが、それがレベル以上だとすぐにわかる。レバの臭みはほとんどなく、むしろジューシーと言いたくなるボリュームと風味。

レバの鮮度
続いて、箸はねぎまへ。多分胸肉ともも肉で、こちらも鮮度のよさが噛んだ途端わかる。鶏の種類はわからないが、国産鶏を朝締めしたものを使っているのではないか。焼き具合がちょうどよい。ネギを焼き過ぎていないのも好感。

ねぎまの滴り

砂肝の歯ざわり

日本の未来?
砂肝はコリコリ感が特長だが、それがマックスに近い。炊き立てのご飯はほどよい柔らかさで、タレのかかり具合もほどよい。間に敷かれた海苔の風味がやきとりとご飯の恋愛を盛り上げる。ボリュームもある。総じて上質のやきとり丼で、830円という舌代も高くはない。行列店なのに店に驕りがない。次は夕暮れ時にふらっと来て「から揚げ」を食べたくなった。夕闇へ梅ほころぶや焼鳥丼
本日の大金言。
いい店ほど勘違いの気配がない。余分なものがない。対極は勘違いと余分な説明。裏に余分な強欲。どこかの国会はいい店か? 総務大臣様のテレビ局への脅しともとれる発言とテレビ局トップのチキンぶり。大丈夫か、ニッポン。

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