備前焼個展と不思議なマドレーヌ

 久しぶりに花のお江戸の中心部へ。天空の城にお住いのグルメ先生を囲んでのメディア仲間との飲み会に出席するため。開始のゴングは午後6時だが、その前に、銀座5丁目「備前焼専門店ギャラリー 夢幻庵」に足を運ぶことにした。
              曽我尭展① 
              「曽我尭作陶展」の会場へ

備前焼の新進陶芸家、「曽我尭作陶展」(~16日まで)の案内をもらっていたからだが、村長は彼の焼く備前焼のささやかなファンでもある。小皿や小鉢は気に入っていて、日常的にも愛用している。今回の作品は昨年11月に窯出ししたものだそう。1年前にも見ているが、さらにいい味わいが備わってきていることを確認できた。
              曽我尭展③ 
              新進陶芸家の世界
              曽我尭展② 
              いい景色

飲み会はグルメ先生の磁力で、いつものように楽しい、刺激的な会合になったが、帰りしなグルメ先生から手渡されたのが、村上開新堂(京都)のマドレーヌだった。以前、糸電話で「あーた、知らないの?」と聞いていた噂のマドレーヌで、京都でしか手に入らないもの。その時に村長は悔し紛れに「へえー、それぜひ食べたい」などと無理やりお願いした記憶がある。それを覚えていてくれたに違いない。酔っぱらって、代金を払い忘れてしまったが。
              村上開新堂① 
              マドレーヌの極致か

ウマズイめんくい村に持ち帰って、翌日、二日酔いのまま賞味することにした。白地のシンプルなデザインの包みを解くと、趣味のいい正統派洋菓子の箱に貝殻の形のマドレーヌが6個詰まっていた。税込み1280円ナリ。一個に換算するとかなりのお値段。パッケージを取ると、何とも言えないいい香りがふわーっと花開いてきた。
              村上開新堂③ 
              見事な焼き色

調べてみたら、村上開新堂は1907年(明治40年)創業の、京都で一番古い洋菓子屋。池波正太郎もこの店を愛していたらしい。寺町にあり、クッキーがとくに有名だが、このマドレーヌは35年ぶりの新作だそう。ややこしいことに、村上開新堂は東京・一番町にもある。こちらは完全会員予約制の上に、紹介がないと買えない。フランス料理レストランもあり、皇室御用達の店でもある。こちらの創業は1874年(明治7年)創業。京都店よりも古い。
              村上開新堂⑤ 
              焦ってはいけない

どういうことか、村長なりに整理してみる。もともとは京都にあった村上家(明治天皇の食事係)が明治天皇の東遷に伴って、東京にやってきた。そして宮内庁から洋菓子技術習得を命じられる。それが村上開新堂の初代で、洋菓子専門店の始まりのようだ。京都はその初代の甥っこで、初代の下で洋菓子修業をして後、京都に戻り、同じ「村上開新堂」の暖簾を出したようだ。それが明治40年。
              村上開新堂⑧ 
              上空より
              村上開新堂⑥ 
              横目より
              村上開新堂⑨ 
              裏側より

グルメ先生によると、東京・一番町の方は敷居が高く、京都の方は誰でも買えるそう。とはいえ京都寺町でしか売られていない。目の前にあるマドレーヌは口中に入れた瞬間、甘い、複雑なしっとり感が広がった。新鮮な卵とバターの香り、バニラ、アーモンド、さらに洋酒の香りが混然一体となって鼻腔から頭頂部へと抜けていく。オーバーではなくため息が出るほど美味い。村民2号もため息をついている(こちらのため息は半ばあきれ顔が混じっているが)。焼き菓子マドレーヌの極致の味わいかもしれない。
              村上開新堂⑦ 
              た、たまらん
              村上開新堂14 
              凝縮の味わい
              村上開新堂2 
           ロマネコンティの香り?

東京・一番町に電話してみた。「京都の店とは別経営です。味も違います。レストランは完全予約制で会員の紹介がないと入れませんが、併設している『山本道子の店』でしたら、紹介がなくても買えます。マドレーヌもそちらで売ってます」という応対だった。

京都・寺町にも電話した。「どなたでもお買いになれます。バラ売りもしてます。東京の方も『山本道子の店』なら、会員でなくても買えるようです。どちらもごひいきに」柔らかな応対。何という京都の奥の深さ。京都、恐るべし。天空からひっひっひの有難い声。グルメ先生に感謝しなければ。

本日の大金言。

マドレーヌはフランス発祥の焼き菓子。貝殻型と丸型がある。伊豆下田にもあの三島由紀夫が絶賛したマドレーヌがある。こちらは丸型。渓流斎ブログでも紹介されているが、次は下田まで行かなければ。


                          村上開新堂13 





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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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