焼き立て三笠山パンケーキの味

このところ、江戸年間の和菓子屋について調べ物などで東京・日本橋に来る用事が増えている。今回はずっと楽しみにしていた神楽坂の敏腕編集者M氏と切り絵作家K氏と久しぶりに懇談するため。エンタメ新聞社時代からの付き合いで、多忙なM氏に合わせて、きのう土曜の夜に待ち合わせた。

開始時間には少々時間があったので、日本橋三越前のコレド室町2の向かい側にある「文明堂カフェ」に立ち寄ることにした。狙いは以前から賞味したいと思っていた「焼立て三笠パンケーキ」(税込み780円)。注文を受けてから三笠山(どら焼き)の生地を焼き始めるのが売り。飲む前の小腹に入れるのにちょうどいい。甘味中毒者の密やかな楽しみ。
          文明堂カフェ① 
        東京文明堂日本橋本店

午後4時過ぎだというのに6人ほどが並んでいた。すべて女性。ポエムな光景。これは期待できそう。名前を書いて待っていると、女性スタッフがやってきて「お一人様でしたら、カウンター席でよかったらどうぞ」と飛び越し入店となった。ツイテル。
          文明堂カフェ16 
          文明堂カフェどす
          文明堂カフェ② 
          ここでしか食べれない
                                   文明堂カフェ⑦ 
                            注文後に焼き始める

テラス席とテーブル席が60ほどあり、その9割は女性客だった。カウンター席は目の前が厨房で、やや落ち着かない場所だが、目の前で三笠山の生地でパンケーキを焼いているところだった。鮮やかな手つきに見とれているうちに、注文した「焼立て三笠パンケーキ」がいい匂いを発しながらやってきた。白い磁器皿にパンケーキが3枚。その上に北海道産大納言小豆を煮詰めた小倉色のあんこが乗っていた。
          文明堂カフェ③ 
          焼き立て
          文明堂カフェ⑤ 
          あんことの恋
          文明堂カフェ④ 
          裏を見ちゃイヤ~ん

さらにホイップクリームと抹茶アイス、イチゴとブルーベリーが添えられていた。別注文したオリジナルコーヒー(プラス390円)をひと口飲んでから、ナイフとフォークを使ってまずはパンケーキをひと口。いい焼き加減と風味で、小麦粉と卵、ハチミツの風味が口中に広がった。もっちり感。隠し味に醤油と日本酒を入れているようで、それが意外に効いている。

「大正時代の三笠山と同じレシピで焼いてるんですよ」
「そりゃすごいね。竹久夢二が食べたかもしれないね」
「入り口の絵は伊東深水なんですよ」
          文明堂カフェ⑥ 
          大納言小豆

女性スタッフの対応が小気味いい。次にあんこを乗せてガブリと行く。あんこはかなり甘めで、大納言のしっかりした形が濃密な歯触りとなっている。水飴が粘着度を増しているようで、文明堂の三笠山と同じ味。村長はもう少し甘さを抑えてふっくら感があった方が好みだが、これはこれで文明堂の味わいだと思う。
          文明堂カフェ11 
          乗せる楽しみ
          文明堂カフェ14 
          あ~ん

ホイップクリームとあんこ、それにイチゴを乗せたり、ブルーベリーも乗せたりと様々な組み合わせを楽しむ。最も気に入ったのは抹茶アイスとあんことイチゴの組み合わせ。抹茶の冷たさとイチゴが焼き立てのパンケーキに意外に合う。あんこのしっかりした甘さが「どうどす、しびれますやろ」と村長のツボに攻勢をかけてくる。最高の美味さではないが、関脇クラスの美味さ。
          文明堂カフェ12  
          イチゴ一会?
          文明堂カフェ13 
          新たな恋の行方

その後、丸善近くの料理屋で見事な肴をつつきながら鳥取の地酒を飲み、話が弾んだ。黄金の時間はあっという間に終わる。気がついたら午後10時。「一期一会だと思って日々を暮らす」。京都にお住いのグルメ先生の金言が村長の脳裏にクルクルと点滅するのだった。

本日の大金言。

日本橋は江戸初期から商業の中心地だった。魚河岸があり、鰹節問屋や刃物屋、薬種問屋、呉服屋、それに「鈴木越後」などの和菓子屋もやがて暖簾を下げる。どうにかしてタイムスリップしたい。



                 文明堂カフェ15 


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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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