王子駅前「明治堂」のカレーパン

 ひな祭りの日に逝去した歌人でもあった叔母の線香あげに会津まで行くことになった。ベトナムでひどい食中毒に遭い、告別式に参列できなかったため。懐具合が少々寂しいので、東京・王子駅前からJR高速バスで行くことにした。ポンコツ車を飛ばすよりもはるかに安い。午前11時45分発。ランチをどうしようか、悩んだが、すぐ近くに知る人ぞ知る老舗べーカリー「明治堂」があることを思い出した。明治22年(1889年)創業、都内でも有数の老舗べーカリー。

「あそこのカレーパンは絶品ですよ。森下の『カトレア』に負けませんよ」
王子に住む食通の知人がそんなことを話していたことを思い出した。明治創業の下町の老舗パン屋は期待できる。 
          明治堂2 
          指折りの老舗ベーカリー

早めに行って、北口から近い「明治堂」を探す。「ほりぶん」の交差点を右に曲がると、赤とガラス張りが印象的なモダンなパン屋が見えた。1階がベーカリーで、2階がカフェ。だが、祝日はカフェがお休み。ベーカリーが開いているだけでもラッキーと思わなければならない。
          明治堂① 
          ここはパリ?

かなりの数のパンが香ばしい匂いを放っていた。ハード系からデニッシュ系、調理系まで驚くほどの数。「今日は祝日なのでこれでも少ないです。平日は150~160種類は作ってるんですよ。焼き立て作り立てがウチのポリシーなんです」女性スタッフの応対が小気味いい。

「人気ナンバー1 カレーパン」(1個税込み160円)が売り切れになっていて、ガッカリしていると、「あと5分ほどで揚がりますよ」とスタッフ。むろん待つことに。カレーパンの他に「こしあんぱん」(1個同150円)と「ツナフランス」(1個同160円)も買い込んだ。その間、どんどん客が増え、多分地元の客だろう、ほとんど大量に買い込んでいく。すごいパン屋さんだと肌で理解できた。
          明治堂② 
          人気1位カレーパン
          明治堂③ 
          おっ、こしあんぱん
          明治堂④ 
          驚きのツナフランス

揚げ立てを食べたかったので、高速バスの停留所で「カレーパン」を賞味することにした。青空レストラン、も悪くない。紙袋に入ったカレーパンは楕円形で大きめ。手に持つとずっしり感。パン生地の外側のカリカリ感がとてもいい。伸びやかでもっちり感がかなりある。中のカレーは濃い色で量も多い。挽き肉と小さく角切りにしたジャガイモ、溶け込んだ玉ネギのバランスがいい。
          明治堂⑤ 
          青空レストラン

こってり感とスパイシーさがよき時代の本格的なルーを感じさせてくれる。焦がした小麦粉とカレー粉の香りがほのかに余韻として残っている。村長が食べたカレーパンの中でもベスト5に入る旨さ。
         明治堂⑥ 
         絶妙なカレーパン
         明治堂⑦ 
         揚げ立て

高速バスの最初の休憩所「羽生パーキング」で、こしあんぱんとツナフランスを賞味した。こんがりといい焼き色のこしあんぱんはケシの実がかかっていて、パン生地の柔らかさとこしあんのきれいな甘みがマル。あんこの量も多い。上質のあんぱん。
          明治堂⑧ 
          あーんパン
          明治堂⑨ 
          たまらん
          明治堂10 
          めっけもの
          明治堂11 
          ツナの量!

ツナフランスには驚いた。ソフトフランス生地もいいが、中のツナのボリュームが凄すぎ。ほとんどツナだけで、つなぎのドレッシング油の存在すら薄い。圧倒的なツナとソフトフランスパンの存在。これで160円とは安ゥ~だが、あえて個人的に言わせてもらえば、せめてタマネギを加えてマヨネーズをもう少し入れてほしい。とはいえ、大いなる満足感が村長の胃袋を支配した。日本はええのう。いざ、彼岸の会津へ。

本日の大金言。

銀座木村屋総本店は明治2年創業、森下「カトレア」は明治10年、関口フランスパンは明治21年、明治堂は明治22年創業。東京で4番目に古い。新宿中村屋がその後明治37年創業。明治ははるか遠くなりにけり。しかし、そのパン職人の足跡は今の時代もこれからも貴重な財産である。


               明治堂12 




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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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