旧家の古代米ハヤシライス

 このところ毎年恒例になっている、埼玉・行田市の古代蓮を見にポンコツ車を走らせることになった。今回はゴッドマザーが後部座席にちょこんと乗っている。「冥途の土産に古代蓮でも見るか、ガハハハ」陽気である。村民2号も介護係として付きっきり。

早朝から観光客でにぎわい、蓮の花よりも人間の方が多い気さえする。人はなぜ花を見たがるのか、これはいまだ謎だと思う。ほとんどお祭り状態。ここには秘すれば花、の世阿弥の世界はない。今が古代蓮の旬で、ピンク色のきれいな花が咲き誇っていた。
         古代蓮① 
         早朝の古代蓮

「ああ腹減ったわ。早く昼飯食べに行こ。どっか美味いとこ、調べてあんでしょ?」
ゴッドマザーと村民2号連合軍に、連夜の飲み会でバテ気味の村長は無抵抗状態。さもありなんと、隠しておいた切り札を出すことにした。行田市長野にある「高澤記念館カフェギャラリー」である。行田のグルメおばさんから仕入れておいた極秘情報。「建物も染物のギャラリーも凄いわよ。古代米カレーがおすすめよ」。
         高澤カフェ⑤ 
     グルメおばさんの極秘メモ
         高澤カフェ① 
         まさかの世界入り口

緑に囲まれた国登録有形文化財の高澤家の建物(江戸末期)と広い庭をひと目見て、村民2号が「気に入ったわ」。ゴッドマザーも「昔の我が家みたいだよ」
         高澤カフェ④ 
         女性客が多い

その母屋の一部がカフェになっていて、ビジュアル的にポエム。タイムマシンに乗って、明治・大正の世界に紛れ込んでしまったような錯覚に陥る。全国的に古民家カフェが流行っているが、ここもその一つと言える。だが、スケール感がひと味違う。高澤家は江戸時代初期からの旧家で、豪農だった家柄。ここの当代は染色デザイナーでもあり、その作品がさり気なく飾ってある。
         高澤カフェ③ 
         ランチメニュー

メニューから村民2号が「これがいいわ。ハヤシライス」。ランチタイムメニューは古代米を使ったチキンカレー、ココナツミルクカレー、ハヤシライスが売り。それぞれ単品だと880円(オリーブオイルトースト、サラダ付き)だが、ドリンクセットにすると、1080円。見ているとほとんどの客がチキンカレーを頼んでいる。

「カレーはどこにでもあるけど、ハヤシライスはそうはない。しかもここはルーから自家製。きっと美味いに違いないわ
泣く子と連合軍には勝てない。勢いに飲まれて、村長もハヤシライスを選ぶことにした。
         高澤カフェ⑦ 
         ハヤシライス、登場
         高澤カフェ3 
         当たりかハズレか?

これが微妙だった。バターや小麦粉を使用していない、フォンから手作りにこだわっているのは素晴らしいが、デミグラスソースで煮込んだルーが妙に甘い。国産牛と玉ネギがしっかり煮込まれていて、見た目が実に美味そうだった。サラダも古代米のライスもマル。だが、ルーがタマネギの甘さだけなのか、コクはあるものの、いかんせん村長には甘すぎる。
         高澤カフェ4 
         コクと甘み
         高澤カフェ10 
         国産牛肉
         高澤カフェ11 
         オリーブオイルトースト

「カレーにした方がよかったかな?」
辛党のゴッドマザーがつぶやいた。村長もうなずく。

「何言ってんのよ。この甘さがいいのよ。デミグラスソースも本格的だし、ボリュームがほどほどなのもうれしいわ。店の人がハヤシライスはお子さんに人気がありますって言ってたでしょ? 老いては子に従え、よ」

「ちょっと意味が違うんじゃ・・・」

「ここは料理プラスこの雰囲気を楽しむ。そう言いう心掛けが必要なのよ。わかった?」
         高澤カフェ13 
      自家製さくらんぼのケーキ

入るときに目を付けていた、自家製の「さくらんぼのケーキ」(プラス400円)で口直しすることにした。これが実に美味かった。3人の表情が緩んだのは言うまでもない。が、好事魔多し。帰りにポンコツ車を路端にぶつけてしまった。修理代がいくらかかるのやら・・・。空がどこまでも高い。

本日の大金言。

いい事は長続きしない。悪いことも長続きしない。一寸先に何が起きるかわからないのが世の常でもある。



                高澤カフェ12 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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