檜枝岐カレーと民宿驚きの夕食

 「ランチはどこかコーヒーの美味い店がいいな。裁ちそばは食いあきたわ」
尾瀬街道を檜枝岐に向かってポンコツ車でプカプカ走りながら、村民2号が鼻歌混じりにつぶやいた。こういう時は逆らってはいけない。

だが、「裁ちそば」の看板や暖簾は多いものの、通り沿いにコーヒーの美味そうな喫茶店やレストランは見当たらない。ガイドブックやネット情報でカフェを探す。ようやく、それらしきスポットが見つかった。「ミニ尾瀬公園カフェ」。村営のミニ自然公園で、その入り口にあるシャレたロッジ風のカフェが人気のようだ。
         カフェミニ尾瀬公園① 
      ミニ尾瀬公園カフェでランチ

入場料500円が必要だが、カフェでは土日祝日限定で、オリジナルカレーも提供している。定番メニューはジェラートやパンケーキなどで、コーヒー(400円)もある。ちょうど祝日だったので、ここに入ることにした。テラスもあり、見晴らしも素晴らしい。
         カフェミニ尾瀬公園② 
         当たりか?

13種のスパイスを使ったこだわりの手作りカレー「燧盛り(ひうちもり)」(並 税込み800円)を頼むことにした。これがとんでもない代物だった。

ライスが燧ケ岳(2356メートル)をイメージしていて、山の形に盛られている。カレーはじゃがいも、人参、玉ネギ、豚肉がゴロゴロしていて、木製の皿一杯に茶色いルーが満ち溢れていた。見た目のインパクトは特筆もの。だが、肝心のカレーが首をひねりたくなるものだった。
         カフェミニ尾瀬公園⑥ 
         おおおの登場
         カフェミニ尾瀬公園⑤ 
         水は美味いが・・・

豚肉はまずまずとして、じゃがいも、人参があまりに固い。
「何これ、ウソでしょ? 煮込みが全然足りないわ。13種のスパイスも感じられない。市販のルーをそのまま使ったみたい」
村民2号が夢から醒めたように、辛口の言葉を連発した。ウマイ、マズイを通り越した味わい。
         カフェミニ尾瀬公園⑨ 
         ちゃんと煮込んでる?

村長は「これはギャグか」と笑いたくなってしまった。「すき家のカレーの方が値段を考えるとまだまし、そう思いたくなるよ」と村長。村民2号はコーヒーを頼むのを辞めてしまった。救いは水とジェラート(バニラ300円)が美味かったこと。ミニ尾瀬公園も悪くはない。と、一応のフォローも入れておく。

その後、檜枝岐舞台などを散策しながら、宿泊所「民宿 舟岐館(ふなきかん)」へ。ここの食事が素晴らしかった。救われた思い。一泊二食付き7350円(税込み)で、夕食にはイワナの刺身、サンショウウオの天ぷら、そば粉のすいとん入りつめっこ、エゴマのタレのはっとうなど、檜枝岐独自の山人料理が小鉢で10~12種並んだ。最後の締めが裁ちそばのぶっかけ
         民宿舟岐館② 
         民宿舟岐館
         舟岐館① 
         山人料理の極致
         舟岐館② 
         イワナの刺身
         舟岐館④ 
         はっとう
         舟岐館③ 
         そば粉のすいとん
         舟岐館⑤ 
         締めは裁ちそば

「何だか、昨日の再現みたいね。昼食はガッカリ、その後の夕食は天国。民宿がどちらも当たりで、また来たくなったわ」

「源泉かけ流しの共同浴場『燧の湯(ひうちのゆ)』もホント素晴らしい。ガイドブックやネット情報に頼るのはバカバカしい。まだまだ探せばいい店が隠れている気がするよ」

「檜枝岐は平家の落人伝説が色濃く残っているところだし、きっと何度も通わなければ、奥座敷まで上げてくれないのよ。京都の匂いもする。また来月来ましょ」

「来月? 人間ドッグの結果が気になる。それと財布の中身が・・・」

「なるようになれよ。ポンコツ車の修理代もバカにならないし、先のことばかりを考えたって仕方ないでしょ?」
「ポンコツ車が火の車になったりして・・・」

「大丈夫、またやり直せばいいでしょ。コーヒーの美味い店だって、きっとあるわ。希望を持ちましょ」
「・・・・・・」

本日の大金言。

奇をてらうよりも、着実な一歩。ウケ狙いよりもウケないことの大切さ。持続する地味な手作業こそが明日につながる。なんてね。



                舟岐館⑥ 

 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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