フレンチ風「昔懐かしカレー」に感動

犬も歩けば思わぬ美味に当たる。今回はお盆休みに見つけた、一軒家木造レストランのカレーライスを取り上げようと思う。

お墓参りを兼ねて、ゴッドマザーの住む群馬・桐生市へポンコツ車を走らせた。その途中、村民2号が鼻歌混じりに「ランチはカレーはどう? すごくいい店があるのよ。このところ元気のないゴッドマザーにも食べさせたいのよ」とのたまった。鼻歌が半音ズレテいる。こういう時は逆らってはいけない。
         カレーすずき 
       アートな看板が見えた

それが桐生市のお隣り、みどり市大間々にある「カレー風味 すずき」だった。村長に内緒で先日、食通の友人と来たらしい。そばかうどんを考えていた村長だったが、軌道修正。お盆にカレーとは微妙だが・・・案外イケてるかも? それが大当たり、だった。

県道沿いにコンクリートのシャレた看板が見えた。「カレー風味」の文字が気になる。カレーではなくカレー風味って何だ? 樹木に囲まれた一軒家の隠れ家のような店で、お盆のせいか、店の外には4~5人、中にも数組が待っているようだった。
         カレーすずき① 
         かなりの待ち時間

結局30分ほど待たされ、ようやくウッディーな店内へ。そこでもさらに30分ほど待たされる。カレー屋というより、どこか軽井沢当たりのフレンチレストランのよう。ロッジ風の天井は高く、天井扇がゆったりと回っている。三角形の大きなテーブル席、その奥にはテーブル席がいくつか、さらに窓からは中庭が見え、きれいな樹木と柔らかな光が差し込んでいた。落ち着く雰囲気のせいか、お客の回転率は相当悪そう。待たされるはずだよ。
         すずき  
         待たされるはず、だよ
      
奥が厨房になっていて、3人のシェフの姿が見えた。キビキビしていて、職人の気配が漂っている。うむ。店は昭和63年(1988年)創業。カレー風味としたのはカレーを使ったフレンチスタイルのレストランを目指したからだそう。ただのカレー屋ではないことが見て取れた。
         カレーすずき④ 
      カレーのメニュー(一部)

メニューの中から、村長は一番安い「昔風の懐かしいカレー」(税別600円)を頼むことにした。カレーだけで30種近くある。村民2号は「ナスとひき肉のカレー」(同750円)、ゴッドマザーはなんと「牛肉のカレー」(同950円)を頼んだ。おおっ。「カレーはやっぱり牛肉に限るよ」ゴッドマザーは涼しい顔。辛さが普通、辛口、極辛と3種類から選べる。全員が「普通」を選んだ。「普通が一番」藤沢周平の言葉が頭をよぎる。
         カレーすずき⑤ 
       まずはサラダが登場
         カレーすずき⑧ 
         昔風懐かしいカレー
         カレーすずき⑥  
         秀逸な福神漬け

まずはサラダが登場。すべてのカレーにサラダが付いていて、自家製ドレッシングが美味。7~8分ほどで、「昔風の懐かしいカレー」がやってきた。白い大きな磁器皿に多めのライスとたっぷりのカレー。ひと目でスグレモノとわかった。

昔風懐かし、と来たので、てっきりジャガイモでも入っているのかと思ったが、いい匂いを放つルーは飴色のタマネギとサイコロ切りの豚肉が見えるだけ。豚肉の量が600円とは思えない量。じっくりと煮込まれているのが見て取れた。コーンも少々乗っているが、これは余分な配慮で不要だと思う。
         カレーすずき12 
         豚角がゴロゴロ

スプーンですくって口に入れた途端、やや甘めの、奥深い旨味がじんわりと広がった。どろりとした茶褐色のルーは、フォンからしっかり作っているようで、旨みがひと味違う。ひょっとして、じゃがいもや生姜など数種類のすりおろされた野菜や何かが隠し味として潜んでいると思う。添加物などはおそらく使っていない。それ故だろう、何とも言えない旨味の自然な余韻がとてもいい。
         カレーすずき⑨ 
         職人の煮込み方
         カレーすずき11 
         タマネギの絶妙
         カレーすずき10 
     これだけでも食が進む

ライスはやや固めに炊かれていて、柔らかな豚肉とタマネギのルーとよく合っている。特筆したいのはそれだけではない。自家製のやや薄味の福神漬けが実に美味い。これだけでライスを食べてもいくらでも食べれそう。 

待ち時間以外はすべて予想以上の上質。村民2号もゴッドマザーも中庭の緑を楽しみながら満足そうに微笑んだ。歯に肉が付いている。女性スタッフを呼んで、デザートとコーヒーを頼もうとしたら、「すいません、もう売り切れました」。「今度はデザートを食べに来なくっちゃ」全員が同じセリフを吐いた。いい店、見っけ。

本日の大金言。

田舎でいいレストランや料理屋を見つけるとうれしくなる。期待していなかった分、喜びも倍加するのかもしれない。それ以上に、いい料理人、いいコックが多分、全国意外な場所に隠れていることがうれしい。志しのある店を探す楽しみもまた。
 


               DSCN0842.jpg 




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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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