叉焼の本星?お土産の味わい

 雨模様の横浜中華街で叉焼(チャーシュー)の美味い店を探すことにした。地元の食材屋で有力情報を何とかゲット。かつては「有昌(ゆうしょう)」という名店があったようだが、数年前に店を畳んだとか。

で、現在は? 「同發(どうはつ)」や「金陵(きんりょう)」、「一楽(いちらく)」という名前がちらちらと捜査線上に挙がった。いずれも老舗で「しっかり炭火で手作りしてるよ」とのこと。美味の本星はどこだ?
         
その中から村長が目星を付けたのが「一楽(いちらく)」だった。何のことはない。中華街の酔拳官房長官から「チャーシューの美味い店」として、事前にその名を聞いていたからである。
        一楽 
        叉焼の名店

店は中華街大通りにあり、その入り口に美味そうな紅色のチャーシューが置かれていた。毎朝、国産豚を炭火で焼き上げているそう。その中から形のよさそうな「一本270グラム 1516円(税込み)」をお土産用として包んでもらった。安くはないが、このくらいの出費はやむを得ない。日本の焼き豚とはかなり違う。
        一楽② 
      紅色の誘惑が・・・

女将は「爐(ろ)で吊るして炭火で焼いている店は少なくなったんですよ」とひとくさり。店は大正2年(1913年)創業で、広東料理と四川料理の老舗でもある。
        一楽④ 
        たまらない世界

祝勝会を終えて、ウマズイめんくい村に持ち帰り、翌日夕の賞味となった。キンキンに冷やした白ワインとそば仙人からもらった採れたての枝豆などがテーブルに並んでいる。村民2号は横浜中華街のチャーシューを手土産にしたことで機嫌が直っている。
        一楽① 
     いよいよ賞味の時間
        一楽② 
        270グラム1516円ナリ
        一楽③ 
        レンジで温める

「一楽」の女将が教えてくれた通り、レンジで30秒ほど温める(女将は10秒程度と言ったが、600Wなので少し長めに温めた)。包丁で半分だけ切ると、外側の紅色(紅糟)の中から、いい色のチャーシューが現れた。多分肩ロース肉で、宗像窯の角皿に移し、さらに小皿に取ってから、おもむろにガブリと行った。
        一楽⑤ 
        いい色といい匂い
        一楽⑥ 
        黄金の時間?
        一楽⑦ 
        た、たまらん

香ばしく、ほんのりと甘い、肉の凝縮感と美味さ。妙に柔らかくなく、ほどよい柔らかさ。厚みのある柔らかな弾力がとてもいい。赤身のなかに脂身が枝状に伸びていて、噛むと、それらが口中で混然一体となって村長のツボを攻めてきた。吊るし焼きの香ばしさがたまらない。味は薄味だが、擦り込まれた塩と香辛料、それに砂糖の甘みが肉自体の旨みを引き立てている。官能的な味わい。そんな陳腐な表現しか思い当たらない。これが中国四千年の味わい? 現中国は好きになれないが、中華料理は素晴らしい。
        一楽⑨ 
        動悸息切れ注意
        一楽11 
        ガブリ、上質の味

「紹興酒ではなく、白ワインも合うわね。日本の焼き豚とは別物ね」

佃島の肉のたかさごのチャーシューも美味いけど、最近味が落ちた気がする」

「ま、どっちも美味いけど、作り方が全然違うでしょ。このチャーシューは何とも言えない紅色と燻した香り、それに噛んだときの独特の甘い肉汁感が好きだわ」

「有昌のチャーシューも食べてみたかったなあ。そこが美味の本星だったかもなあ。もう手遅れだけど」

「それより、今度は私を連れてってよ。横浜中華街で肉まんも食べたいし、フカヒレ料理も食べたい。ツバメの巣もいいわねえ。いこいこ、明日いこ。四本足で食べないのは椅子とテーブルだけ・・・想像しただけでヨダレが出るわ」

「・・・・・・」

本日の大金言。

四本足で食べないのは椅子とテーブルだけ、二本足で食べないのは両親だけ、空を飛ぶもので食べないのは飛行機だけ・・・。「食在広州」の名言だが、中華街を歩いていると、本当にそんな気がしてくる。



                一楽12
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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