明石名物「たこ飯駅弁」にぞっこん

 台風が来ても食欲の秋、である。行楽の季節到来で、駅弁人気が異様に盛り上がっている。今回ご紹介するのは、東京駅の人気スポット「駅弁屋 祭」で揉むくちゃになりながらゲットした「ひっぱりだこ飯」(税込み1000円)。ウマズイめんくい村制定「隠れ駅弁大賞」有力候補である。
          ひっぱりだこ飯① 
       駅弁のメッカ(東京駅構内)

先日テレビを見ていたら、駅弁特集をしていた。「駅弁屋 祭」の人気ぶりも紹介、その中で人気ナンバーワンが山形・米沢名物「牛肉どまん中」(税込み1250円)だった。駅弁マニアまで登場して、駅弁の隠れた逸品なども紹介していた。

「駅弁屋 祭」はJR東日本の子会社日本レストランエンタプライズが2012年8月に開いた駅弁専門店。常時150~200種類の駅弁を置き、実演販売までしている。駅弁ファンにとってはこの世界の老舗・京王百貨店と並ぶメッカ中のメッカとなっている。村長はその前を何度も素通りしているが、立ち寄ったことはない。へそ曲がりの行列嫌い。
          駅弁屋祭 
      レジの前は大行列

たまたま東京駅で時間があったので、ふとのぞいてみることにした。正午前だったこともあり、混雑ぶりが想像以上だった。「牛肉どまん中」は早くも売り切れていて、人気ランキング上位の駅弁が飛ぶように売れていた。ほとんどが1000円を超えている。コンビニ弁当の安さと好対照。

いつから駅弁がこんなに高くなったのか、こんなに高い駅弁が売れてしまうのか、しかも賞味期限が短いうえに、食品添加物もかなり多い。駅弁ブームの謎を探りたくなる。先日、箱根湯本で買った人気1位・小田原名物「小鯵押寿司」(税込み1030円)の失望がよみがえる。駅弁は嵩上げブームではないか? 
          ひっぱりだこ飯5 
      実力者「ひっぱりだこ飯」

「明石名物 ひっぱりだこ飯」は人気ジャンルの牛肉系駅弁の人混みからやや離れたところにあった。「海鮮駅弁コーナー」の一角。税込み1000円という価格設定とタコ壷をイメージした陶器の器、それに希少な明石ダコを売りにしていることなどが気に入った。外観から只者ではない匂いが漂っていた。客が並んでいないことも村長のへそ曲がりのへそを刺激した。

ウマズイめんくい村に持ち帰って、夕飯のメーンとして賞味することにした。これが当たりだった。和紙仕立ての蓋を取ると、透明なパラフィンがあり、その下に見事な小ぶりの明石ダコ煮(足の部分)が二つ。それに竹の子煮、シイタケ煮、人参煮、菜の花煮が脇を固めていた。
          ひっぱりだこ飯④ 
       何から何まで凄い
          ひっぱりだこ飯⑥ 
          明石ダコ、登場

その下には錦糸卵が敷かれ、さらに炊き込みご飯が控えていた。見事、あっぱれ、ほぼ完ぺき。そんな言葉が浮かぶほどの完成度。缶ビールを飲みながら、まずは明石ダコを口中へ。備え付けの箸もひっぱると伸びるようになっていて、その実用的なアイデアも秀逸。明石ダコのほどよい弾力と醤油と砂糖と酒などで煮込んだ甘みが口中に広がってくる。感心する旨さ。
          ひっぱりだこ飯⑦ 
          タコの王様やで
          ひっぱりだこ飯11 
          炊き込みご飯

竹の子、シイタケ、菜の花、人参の味わいも悪くない。炊き込みご飯が冷たくなっているのに美味い。明石ダコの煮汁も入れているのかもしれない。意外にボリュームもある。穴子のしぐれ煮(こちらはかなり小さい)の姿も見える。タコの影に隠れてはいるが、この炊き込みご飯がとてもいい。
          ひっぱりだこ飯⑧ 
          脇役もマル
          ひっぱりだこ飯⑨ 
          穴子の姿も
          ひっぱりだこ飯10 
          あーん

食べ進むと、丸い練りものが出てきた。かまぼこの一種だが、こうした意外性のある楽しみまで付加している。残念ながら、食品添加物も少々入っているが、このご時世やむを得ないことなのか。
          ひっぱりだこ飯12 
          小さなサプライズ

これほどの駅弁を作る淡路屋は本社が神戸にあり、調べてみたら、明治36年(1903年)創業の老舗だった。「ひっぱりだこ飯」は平成10年(1999年)明石海峡大橋開通記念で作ったもの。

「これで1000円なら納得だわ。フツーなら1080円にするのにそれをしない。ちゃんと職人意識が生きている駅弁屋もあるのね。器から何から気に入ったわ。タコってどこかお笑いネタにされて、マイナスイメージが強いけど、これはネーミングも含めてスゴイのひと言。シャレが効いていて粋だわ。村長もタコ村長に名前を変えれば?」(村民2号)

「そんな・・・ほめ過ぎだよ。田吾作村長ってかい?」
「いいと思うなあ。ぴったし、よ。タコもおだてりゃ舞い上がる・・・」
「ひっぱられだこになっちゃった・・・」

本日の大金言。

駅弁の値段は全体的に高いと思う。駅弁のビジネス化がどんどん進むと、客離れも進むに違いない。名物駅弁には旅情と地場の味が詰まっていなければならないと思う。そこに手づくりの匂いのする職人がいないと単なる「底上げ益弁」になってしまう。



                 ひっぱりだこ飯13 

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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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