「よもぎ餅の最高峰」に涙の再会

京都から奈良・葛城市にある古刹「当麻寺(たいまでら)」までトコトコと足を延ばすことにした。本当の目的は当麻寺ではなく、よもぎ餅界の総本山(と勝手に言っている)「中将餅本舗」で、作り立ての中将餅を賞味すること。
          当麻寺① 
     「古刹当麻寺」にごあいさつ

近鉄線を二つほど乗り継いで、当麻寺駅で降りる。百メートルほど先に古い入母屋造りの建物が見えた。中将堂本舗、である。創業はさほど古くはなく、昭和4年(1929年)。だが、その歴史の風雪に耐えてきたような外観と「よもぎもち」と染め抜かれた白地の暖簾を見た瞬間、思わず目頭が熱くなる。思えば遠くに来たもんだ。
          中将堂本舗① 
        ついに中将堂本舗
          中将堂本舗② 
          ポエムやのう

去年5月のこと。東京に舞い降りた当麻寺先生が手土産に持参してきたものが中将餅だった。当麻寺にしか店を出していないことと、賞味期限が1~2日しかないために、村長にとっては幻のよもぎ餅だった。その時の驚きと感動はすでにこのブログ(2015年5月19日付)で書いているので詳細は省かせていただきますダ。

さて、実際に店で食べる中将餅はどんなもんだろう? 午後には売り切れてしまうこともあるので、1週間前に2人分(1人分では足りない)を予約しておいた。暖簾をくぐると、すぐ売り場兼板場になっていて、そこに白衣姿の女性が6~7人ほど、作業を分担していた。一人が搗きたてのよもぎ餅を手でちぎって、それにヘラでこしあんを擦り付けている。職人芸。ポエム。
          中将堂本舗2 
          引戸の先
          中将堂本舗④
               夢の世界?
          
中将堂本舗19 
              あんこ様作り

右手奥が喫茶コーナーになっていて、そこに腰を下ろして、5分ほど待っていると、出来立ての中将餅がやって来た。煎茶とセットで一人前(2個)300円。2個追加(160円)しているので合計460円ナリ(税込み)。一人で二人前を注文している客は他にいない。何故かつい優越感を感じる。ほとんどビョーキかも?
          中将堂本舗⑥ 
         メニューはこれ一つ

まずは煎茶をガブッと飲み、おもむろに中将餅に黒文字を伸ばした。去年、当麻寺先生が持ってきたものよりもこしあんの色が淡い気がした。よもぎ餅がいい色で、その伸びが半端ではない。ややオーバーに言うと、搗きたて出来立ての中将餅が黒文字から垂れ落ちそうになるほどの柔らかさ。
          中将堂本舗⑦ 
        中将餅、ご登場
          中将堂本舗⑨ 
          きれいなこしあん
          中将堂本舗13 
          言葉は不要

口中に入れると、きれいなこしあんの風味とよもぎの香りが広がった。ほどよい甘さ。よもぎは葛城に自生するよもぎを使っているそう。絶妙な美味さだが、村長の脳内に期待したほどのそよ風が吹いてこない。どこか物足りない。前回はこってり感も感じたが、今回はそれではなくむしろ品のいい、ピュアな味わい。
          中将堂本舗4 
          た、たまらん
          中将堂本舗16 
          よもぎ餅

素朴な、どこか葛城の里を思わせる野暮ったさが昇華してしまっている・・・そう感じるのは気のせいか? 好みの問題かもしれないが、去年の方が村長の好みで、ひょっとして一日経たのと作り立ての微妙な違いなのかもしれない。どら焼きも一日置いた方が味がなじんで美味い。
          中将堂本舗17 
          どうどす?

あっという間に二人前を平らげる。店の人にあれこれ聞いてみる。記者根性がいまだに抜けない。小豆は北海道産大納言小豆を使い、砂糖は白ザラメだそう。去年電話で聞いたときは確か「丹波大納言小豆も少し入れてます」と話していたが、丹波産は止めたのだろうか。

もう一人前追加しようか、迷っていると、あんこの神様が耳元でささやいた。十分な美味さやろ。満足が肝心やでェ。それに次があるやろ、大和郡山の本家菊家。襟を正して、正座して食べなあかんでェ。

本日の大金言。

ワインにもそばにも微妙な出来不出来がある。毎日100パーセントはありえない。その差を少しでも縮めるのが職人の技だと思う。そしてまた、微妙な違いを楽しむのもまた楽し、である。




                中将堂本舗18
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赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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