桐生名物ソースかつ丼の新旧横綱対決

 食欲の秋到来で、美熟女の村民2号が張り切っている。
「もうダイエットは飽きた。この前、村長だけ会津でソースかつ丼食べてきたでしょ。ワタシもガツンといきたいなあ」
狙いはわかっている。村民2号の故郷、上州は桐生のソースかつ丼。会津と並んで関東・東北のソースかつ丼のメッカでもある。

まだ宮仕えのころ、桐生ソースかつ丼番付で「東西横綱」の一角といわれる志多美屋本店はすでに賞味していた。混み合いを避けて正午前に行ったのに、すでに順番待ちの状態で、20分ほど待たされて賞味した。定番の「ソースかつ丼」(870円)を食べたが、これが実にうまかった。会津のようにキャベツは敷いてなく、ヒレカツが4つ炊き立てのご飯の上に乗っているだけ。タレはソースの味が控えめで、むしろ新潟のタレカツ丼のように甘めだった。何より衣がサクッとしていて、肉はジューシーで柔らかく、村長の好みのやや硬めの「立ったご飯」との相性がよかった。ソースの味が強い会津のソースかつ丼とは明らかに違うソースかつ丼がそこにあった。

         桐生・藤屋食堂① 
         このB級のノリは好感が持てる
 
「では、桐生のもうひとつの横綱・藤屋に行ってみよう」
村長は越中ふんどしを上州ふんどしに改めてから、厳かに言った。
「村長、ずり落ちないように注意してね」
昔、彦作村長の父が作った謎かけを思い出した。
「越中ふんどしと掛けて何と解く? ヘタな鉄砲撃ちと解く。その心は? ときどきタマが外れる」。ヘンな親父だった。

正午前に到着。すでに4~5人ほどの客がいた。テーブル席と小上がりというレイアウトは志多美屋本店と似ている。志多美屋本店の創業は大正時代末だが、藤屋は昭和42年(1967年)と比較的新しい。その分、入口からして藤屋の方が庶民的。腕組みをした店主の等身大の看板がバラエティー番組のようなノリですっくと立っていて、やってくるお客をドキッとさせる。この主人、もともとは志多美屋本店で修業していたらしい。

          藤屋ソースかつ丼 
          横綱の土俵入り

「ソースかつ丼」(800円)を注文。入るときレジの横にあったお土産用の「揚げおにぎり」(2個200円)を試食したが、これが不思議な味だった。藤屋のオリジナルでおにぎりにカツの衣を付けて揚げたもの。ご飯をラードで揚げるという発想は面白いが、カロリーが心配な人には不向き。

志多美屋本店より70円安いソースかつ丼がやってきた。いい匂いが鼻腔をくすぐる。こんがり揚がったカツは同じく4つ。キャベツがないのも同じ。がぶりと食らいつく。志多美屋よりタレの甘さは控えめ。ソースの味は抑え気味。肉の厚さは志多美屋よりも薄く感じた。柔らかい歯ごたえ。さっぱりした味わい。みそ汁は豆腐とワカメ、それに刻み葱が浮いている。志多美屋もそうだが、しっかりダシが効いていてうまい。志多美屋はサラダがついていたが、ここはない。辛子がチューブ入りというのがちょっと気になった。

         藤屋ソースかつ丼② 
         肉はそれほど厚くない

全体としてうまいが、志多美屋本店の方が彦作村長の好み。肉も藤屋はもも肉を使用している。太もも好きの村長としては藤屋にシンパシーを感じるが、総合力と洗練度という点からも志多美屋本店に軍配を上げる。現役時代の貴乃花と日馬富士の違い。もちろん、それは好みの問題だが。

             桐生・藤屋⑦ 
             日馬富士~イ

             桐生・藤屋⑧  
             がぶり寄り

「初めはうまい!と思ったけど、次第にそっけなく感じてきたわね。食後の余韻も、ちょっと引っかかる」
「まあ、ノレン派と大衆派の違いということかな。桐生では一、二を争う人気店だけど、そのスタンスに違いがある」
「日馬富士が精進して貴乃花を超える可能性もあるしね。でも、ホント、日馬富士がお腹に入ったみたいで、もういっぱいいっぱい」
村民2号がマワシ・・・じゃなかったお腹周辺をポンポンと叩いた。秋場所はまだ始まったばかりだ。



本日の大金言。

ひと口にソースかつ丼と言っても実に様々である。人間と同じようにソースかつ丼にも、人格いやトン格がある。

                桐生・藤屋⑨ 
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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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