目白の奇跡? 恐るべき天然かき氷

 先週末のことになるが、東京・目白で気の置けないメディア仲間と大忘年会を楽しんだ。目白は村民キオがつい最近まで暮らしていた街で、村長の好きな街でもある。目白駅から目白通りを下落合方面へと歩くと、洒落た老舗の洋菓子屋や和菓子屋、古本屋、陶器店などが並び、どこかパリの裏通りの匂いもする。

この一帯は日本でも有数の高級住宅街で、このあたりのことは有名ブログ「渓流斎日乗」blog.goo.ne.jp/keiryusai〈12月11日付)に詳しく書かれているので、興味があったら読んでみてほしい。忘年会のてん末についても面白く書かれている。
          志むら① 
      目白「御菓子司 志むら」

さて、今回テーブルに乗せるのは「御菓子司 志むら」のかき氷である。忘年会まで1時間ほど時間があったので、夕方、立ち寄ることにした。「志むら」は昭和14年(1939年)青山で創業、昭和20年戦後すぐに目白に移転している。虎豆の入ったきな粉餅「九十九餅」など餅菓子や上菓子まで、庶民的でなおかつ上質な和菓子を売っている。人気店なのに暖簾を広げない、というのも村長の好み。目白の凄さはこういう店がさり気なく暖簾を下げていることからもわかる。
          志むら2 
          これが一番人気

師走のかき氷なんて冗談じゃないよ、と言いたくなるかもしれないが、ここのかき氷は別格である。「南アルプスの天然かき氷」を使用、一番人気は「生イチゴ」(税込み900円)だが、村長の狙いはむろん「あずき」(同900円)。
          志むら③ 
          甘い隠れ家

2階が喫茶室になっていて、5~6人が並んでいた。若いきれいな女性ばかり。ややうろたえていると、女性スタッフが「3階もありますので、エレベーターでどうぞ」と言ってくれた。3階は少し空きがあり、そこに腰を下ろして、「あずきのかき氷をお願いします」。こちらも天然かき氷。
          志むら② 
          あずき、に限る

12~3分ほどの待ち時間で、天然かき氷の「あずき」がやってきた。驚きが走った。まるで絶壁のような雪山がそそり立ち、その片側半分に見事なあずきが雪崩のように流れ落ちていた。その高さ、優に20センチはある。麓にはあずきが滝つぼ状態で広がっている。茹であずきに近い緩やかな粒あんこ! その量とボリュームに圧倒されてしまった。こんな氷あずき、見たことがない
          志むら④ 
          主役の登場
          志むら⑤ 
          わわわの世界
          志むら⑥ 
          絶壁から滝!

面白いことに、熱い「ジンジャーティー(生姜茶)」も付いている。氷と熱い茶という組み合わせにも驚かされる。スプーンで天然かき氷をひとすくいして口に運ぶと、そのきめの細やかさと柔らかなしっとり感が伝わってくる。あずきは甘さがかなり抑えられていて、そのきれいな風味が素晴らしい。
          志むら12 
          質の高さ

ふくよかに炊かれた小豆は皮まで羽毛のように柔らかい。北海道十勝産の厳選小豆をじっくり炊いているのがわかる。砂糖は多分、さっぱりした甘さからグラニュー糖だと思う。ややもすると、甘さが足りないと思うかもしれないが、食べ進むうちに、次第にその気品のある小豆ワールドにハマってしまう。
          志むら⑧ 
          飛び込みたい
          志むら3 
          天然氷の温かさ

歯にまるで滲みないことに気付く。頭にキーンもない。かき氷を食べているのに、冷たさを感じない。不思議な感覚と言わざるを得ない。食べても食べてもあんこがなくならない。その二重奏が絶妙に口中のGスポットを刺激する。村長にとっては悶絶したくなる美味さ。京都二条「虎屋」で食べた氷あずきよりも感動が幾重にも広がるのがわかった。
          志むら11 
          汲めども尽きぬ
          志むら4 
          愛の終わり?

生姜茶で箸休めしながらじっくりと食べ進む。「志むら」恐るべし。前のテーブルの女子大生らしいグループがちらちらこちらを見ている。ヘンなおじさん、ダッフンだあ・・・関係はないのに志村けんのモノマネをしたら、仕方なさそうにくすくす笑った。若い子はええのう。夜はこれから。氷あずきの奇跡の夜は忘年会へと雪崩れ込んでいくのだった。

本日の大金言

目白には少し前に京都の老舗和菓子屋「寛永堂」が進出しているが、少なくとも、目白の牙城を崩すには至っていない。暖簾を広げない「志むら」の職人の世界に敬意を表したい。ちなみに「志むら」の喫茶室は現在改装中。2月改装が終える頃にまた行くことにしよう。




                 志むら14 


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プロフィール

赤羽彦作村長

Author:赤羽彦作村長
あの!エンターテインメント新聞で記者、デスク、編集プロデューサーとして活躍。思うところあって、原発で揺れるヤポネシアを辺境から見つめ直すべく、イカダを組み、オンボロ旗を揚げ、組織を脱出。荒海に乗り出す。「B級うまいものの宝島」を目指して、櫂をガタガタと漕ぎ出すことにした。一か八か泥船となるか、間違って宝船となるか?
特に麺類と和菓子にはうるさい。「舌の上から斜めに世界を見る」などとほざいている。はっきり言ってバカの3乗である。年齢不詳。乙女座、AB型。村民を募集している。

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